リーガルブランドならリーガルリペア | 靴の取説

リペアへの思い

お母さんといっしょに靴屋さんに行って買った靴、初めて自分のお金で買ったあの靴、プレゼントでもらった大事なあの靴。あの時、あの場所で履いた靴。皆さんもきっと靴に関する “大事な”そして“温かい”、もしかして“ちょっとほろ苦い”想いがあるのではないでしょうか?

「リーガル」は作りっぱなし、売りっぱなしにはしません。
リーガルブランドが得意とするグッドイヤーウエルト式製法を中心に、その利点を最大限に活かすべく、1974年以来、リペア(修理)にも積極的に取り組んでいます。今では、年間約8万足ものリペアを手掛けています。
リペアは、ある意味、新品の靴を作る以上に難しい技術を要します。「リーガル」を大切に履いてくださる方々のご期待に応えるべく、熟練職人の手作業による入念なリペアを行っています。

ところで、「リーガル」のリペアが街の修理店と少し違うのは、基本的に純正パーツを使ったリペアが可能な点です。たとえば木型。私たちのリペアファクトリーには、20年前、30年前に作られ始めた木型も保管されています。それらオリジナルの木型を使ってソール交換を行うと、履き込んだことによる足馴染みはそのままに、その靴の作られたときに近いフォルムに戻すこともできます。

リーガルコーポレーションは極めて厳格な社内基準のもと、末永く履いていただける耐久性の高い靴を作り続けてまいりました。その上でのリペア分野。永い期間履く靴つまり「ロングユース」で生み出し、「リペア」で可能な限りもとの状態に近付ける、これが、「リーガル」の哲学です。 ※ 状況により代替パーツを使用することがあります。尚、靴の種類や痛み具合によってはリペアが出来ない場合があります。予めご了承ください。

リペアの現場

Step1.ファクトリー

リーガルのリペアをしている千葉県柏市にあるファクトリーです。 一部の製法の靴は、新潟・岩手などのファクトリーでリペアを行うこともありますが、全国から承ったリペアの8割方をここで行っています。敷地内はリペアの受付センター棟、ミシン掛け等を行う製甲・縫製棟、そして底付け・ヒールのリペアなどを行うメインの工場の3棟に分かれています。 REGALの黄色の函をイメージした外壁がポップな印象のファクトリーです。

Step2.受付

ファクトリーに隣接する受付センターです。
現在、全国のリーガルシューズ、百貨店、靴専門店などから年間約8万足のリペアを承っています。受付センターでは、製造部門や営業、店舗で販売経験のある知識豊富なベテランスタッフが、リペアの受付からファクトリーへの送り出し、また仕上がった靴の店舗への発送業務などを担当しております。
“お客様の思いが詰まったご愛用の靴を、より永く履いていただく”ためのお手伝いとして、リペアの受付業務をしています。

Step3.ファクトリーライン

全国から送られるリペアご依頼のほとんどを担当しているファクトリーですが、驚くことにリペア専門のファクトリーではありません。というのも新品のリーガルも横で製造されています。つまり、真新しいリーガルが製造される既製品と同じラインで、リペアを行っているわけです。
効率を考えれば、リペアを専門としリペアだけを行うファクトリーが、スピードという観点からも良いのでしょうが、実際、新品もリペア品もリーガルは同じラインで丁寧に製造・リペアにあたっています。これもリーガルが品質第一で“リペアも”大事にする気持ちの表れです。

Step4.ソールの張替え

リーガルの多くのビジネスシリーズで採用されているグッドイヤー・ウエルト製法。履き心地の良さ、丈夫さが魅力ですが、ソール(底材)の張替えが可能で永く履き続けられるのも大きな特徴です。
ソールの張替えでは、まず“包丁”という刃物を使って、縫い糸を少しずつ丁寧に断っていきます。「コバ」と呼ばれる靴の縁の部分を甲の革側とソール側の上下に二分するように包丁を入れて割っていきます。
ソールを剥がす工程は、とても神経を使う工程であり、かつ、長い経験に裏打ちされた職人の技も必要とされます。ソールは長い間の着用により地面と接触して削られ、新品のような厚さもありません。また、甲の革も柔らかくなっていて痛みもあります。少しでも手元が狂うと革を傷つけたり、靴を壊してしまうことになりかねません。

Step5.職人

このソールを剥がす作業担当5人のうちのひとり、職人・北澤。この道60年近い靴職人です。
ソールを剥がす工程は、のちにご紹介する手釣りの工程と並び、リペアの工程でもっとも重要であり、非常に高度な技術を要します。そのため、ファクトリーの中でも特にベテランの職人が担当しています。
一足の靴のソールを剥がすのに約10~15分。慎重にかつ力強く、前を見据えて黙々と作業する姿には職人の魂を感じます。

Step6.中底交換

ソールの剥がしの工程ではこのようにバラします。
左の画像が「中底」という靴内部の足にあたる部分を交換しないケース。そして、右の画像が「中底」も交換するケース。中底は日々の歩行による屈曲や雨や汗等で痛みますが、交換可能です。ソールの張替えでは、このようにバラされて再度組み立てられ新たな命が吹き込まれていきます。
※製法により構造が異なり、中底が無い場合もあります。

Step7.木型の保管

リーガルのリペアが街の靴修理店と違うのは、基本的に純正パーツを使ったリペアが可能である点です。 たとえば木型。ファクトリーの木型は、中には20年前、30年前に作られ始めたモデルの木型もあります。その数の凄いこと。当然、それぞれの木型毎にサイズもありますので相当な数です。
靴が作られた木型を使ってソールの交換を行うと、履き込んだことによる足馴染みはそのままに、その靴の作られたときに近いフォルムに戻すことが出来るという大きなメリットがあります。
※ 尚、一部商品で同じ木型がない場合もございます。

Step8.ストックパーツ(ソール)

また、ソールやヒールの種類もリーガルの永い歴史の中で非常に多岐にわたります。
写真の在庫の保管棚はソールのものですが、他にも多くの種類を保管し、お客様のご要望と信頼に応える用意をしております。
ソールは、常時200種類以上を保管。サイズ毎にソールがあるシリーズもありますし、前後サイズを1サイズのソールで対応出来る設計のものもありますが、それにしても凄い量が保管されています。
原料となる配合のゴムがなくなったり、ソールを形成する金型が消失してしまって残念ながら再生産出来ないパーツもありますが、それでもリーガルは出来る限り類似のソールを使ってリペアをしています。

Step9.ストックパーツ(中敷)

木型、底材、ヒールなどと同様に中敷も相当な種類があります。その数240種。気が遠くなるような数ですが、これらも、それぞれ他のパーツ同様サイズがあります。
リーガルは極めて厳格な社内基準のもと、永く履いていただける耐久性の高い靴を作り続けてまいりました。その上で、永く履いていただくために「リペア」で可能な限りもとの状態に近づける、これがリーガルの哲学です。

Step10.釣り込み

靴には大きな機械で半自動的に製造されるものもありますが、リーガルの靴はそうではありません。新品を製造する際にも多くの手間を掛けていますが、リペアは、新品を作るのと比較しても非常に手間の掛かるものです。
特に、先にご紹介したソールを剥がす工程と並んで、ご紹介する釣り込みの工程は熟練した高度な技術が必要です。また、一足一足が時間の掛かる工程です。その時間は一足(左右)で約30分。多くのモノが機械化され製造される現代の感覚からすると目を疑う様な光景かもしれませんが、この工程には4人の熟練した技術を持った職人が、「ワニ」という工具を使って、一足一足と対峙し腕をふるっています。「ワニ」は、金づちとペンチが一体になった製靴用の特殊な工具です。
新品の際に使った同じ木型を用い、甲の革を木型に沿って引っ張り、ひと釘ひと釘ずつ甲の革と中底を木型に仮り止めします。写真のように、そのひと釘ずつの繊細さが必要とされます。リペアのかなめとなるのが、この木型への甲の革の釣り込み工程なのです。

Step11.製甲ミシン

リペアはヒールやソールの交換ばかりではありません。ステッチ切れやモカのほつれ、サイドのゴムの交換等もファクトリーに隣接する別棟の製甲所でリペアをしています。
「八方ミシン」という360度の方向に針を動かして縫うことが出来る特殊なミシンで、直線・曲線ともガイドも使わず、感覚を頼りに縫っていきます。
リペアの靴は新品とは異なり、革の伸びやシワがあります。また例えば、糸のほつれであれば、そのお客様の足幅が靴に対して少し窮屈だったり、歩き方にちょっとした癖があったりなどの要因が考えられます。熟練の職人はそんな要因を考えながら必要に応じて補強をしながら縫製していきます。これはとても高度な技術を要するものです。
ここでは3人の職人が縫製を担当していますが、そんな職人にかかっても、例えば靴のサイドのゴムの交換等では一足(4箇所)の交換になんと1時間半以上の時間が掛かります。技術だけでなく、お客様や靴への思いがないと出来ない、繊細で根気のいる作業がリペアの重要な作業のひとつです。

Step12.靴の函

リペアを承り中のお客様の函です。
店頭でお客様からリペアを承る際、思い出深い函と一緒にお持ちいただく方も少なくありません。ファクトリーでは、そんなことも考え、リペアが出来上がるまで大事に函を保管しています。

私ども靴業界では“箱”ではなく“函”と記します。漢字としては“箱”の方が一般的ですが、2つの漢字の違いは、一説によると大きめでフタが無いのが“箱”、手紙など大事なモノを入れておくのが“函”。
靴の歴史をさかのぼると、昔は既成靴など無く、靴と言えばあつらえるしかありませんでした。その為、一足で給料の数ヵ月分という時期が歴史的に長くありました。今でも投函などに“函”という字を使いますが、そんな名残りなのかもしれません。

Step13.検品

リペア最後の工程が検品です。検品では靴の内部に手を入れて触診、また懐中電灯を照らし異物が靴の奥にないか、左右のバランス、仕上げ等に関して目視でチェックをします。

各工程のご紹介でもご覧いただいた通り、リペアは多くの場合、新品の靴を製造する以上に難しい技術と手間を要します。しかし、リーガルは大切に履いてくださったお客様の思いをつねに意識し、出来る限りお客様のリペアへの期待に応えるべく、手間を惜しまず対応してまいります。リペアは“リユース”でエコに繋がることとして、引き続き前向きに取り組んでまいります。

ご依頼の前に確認いただきたいこと

靴をお持ちいただく際のお願い

クリーム等を塗っていただく必要はありませんが、外観から状態が分かるように靴全体の汚れを軽く取ってからお持ちください。泥やカビがついた状態では、靴や革の痛み具合を判別するのがとても困難になります。ぜひ、ご協力をお願いします。

リペアに際してご理解いただきたいこと

申し上げるまでもないかと思いますが、リペアで靴は元の新品には戻りません。たとえば革についた傷やシワはリペアでは修復が不可能であり、色の仕上げ直し等は一部の商品のみ対応可能となります。また、リペアの過程で分解してみないと靴内部のパーツの損傷状態が分からないこともありますのでご了承ください。

Q&A

  • ソールの張り替えをしたら、サイズがきつくなった感じがするのですが?

    靴の中で足の裏が当たる部分(中底)を交換する場合、リペアの工程で木型を入れて新しいソールをつけます。つまり、今まで履いていることによって生じた、甲の革の伸びがなくなるのです。そのため、サイズがきつくなったように感じることがあります。 また、ソールを張替える際、靴の中にあるクッションに相当するパーツを交換するのですが、場合によっては足型に変形した中底をそのパーツが押しあげるため、最初、きつく感じることもあります。

  • ソールの張替えをしたら、足裏に違和感を感じるのですが?

    靴の中で足の裏が当たる部分(中底)を替えない場合、リペア前に屈曲していた中底が新しい底に平らに引っ張られて、足型に沈み込んだ形と実際の足の形が微妙にずれ、違和感を感じることがあります。

  • ソールの張替えは何回も出来るの?

    ソールの張替えでは、甲の革とソール材を糸で縫い合わせていきます。甲の革は同じ革を使うことになりますので、修理の回数には限度があります。一般的には、きちんとお手入れして革が傷んでいない状態で、2回程度の張替えが可能です。
    ※製法によって当初から出来ないもの、1回までのものがあります。詳しくは販売スタッフにお問い合わせください。

  • リペアに出したら、つま先が反って戻ってきたのだけど?

    リペア後、つま先が反ってシワが発生する場合があります。 これは、お預かりしている期間に甲の革や足の裏が当たる部分(中底)に残った汗等の水分が乾燥し、収縮が進み、乾燥とともに爪先が反ったものと考えられます。修理期間中、木型をなるべく長く靴内に入れることで反り返りを防ぐようにしていますが、修理後のお手入れやシューツリーの装着等である程度の修正することも可能です。修正方法については、販売スタッフにご相談ください。

  • ソールの張替えだけなのに、靴の内張りの直しをすすめられたけど?

    ソールの張替えでは、靴に木型を入れる必要があります。底を新しくした後で木型を抜くのですが、そのとき、靴に大きな力が掛かります。もし内張りの部分が弱っていたり、穴が開いていると革が破れてしまうので、あらかじめ追加のリペアをお願いしております。

  • なぜ婦人靴のリペアは紳士靴以上に時間が掛かるの?

    誠に申し訳ありませんが、流行性が高い婦人靴はデザインの移り変わりが激しく、一部の定番品を除き、パーツを保管しておりません。リペアを承ってから、可能な範囲で材料を作製・手配をさせていただくことになります。そんな事情から、お時間を頂戴している状況です。

ご依頼方法・受付店舗

受付店舗

リーガル専門店「REGAL SHOES」、または、お近くのREGAL取り扱い店まで、直接、靴をお持ちください。

REGAL SHOES

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百貨店等、REGAL商品を取り扱っているお店でも修理を受け付けています。
REGAL商品取り扱い店の詳細は、お客様相談窓口からお問い合わせください。

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リペア費用

リペアの内容によって異なります。店舗までお問い合わせください。

●ヒールの交換(左右両足)

3,240~6,480円(税込)程度。(ヒールの種類で変わります)

●底の張り替え(オールソール/左右両足)

合成ゴム底の場合は14,040~20,520円(税込)程度。革底の場合は16,200~25,380円(税込)程度。(底の種類で変わります) ※底の張り替えは中底替えを含む価格となります。中底替えが不要の場合は、表示価格から4,320円(税込)差し引かれます。
詳細は、修理をご希望の靴をリーガル製品取り扱いの販売店にお持ちいただき、ご相談ください。

【ご注意】
上記料金は2014年1月現在のものです。料金はその他に送料などがかかる場合がございます。 詳しくは店頭にてお問い合わせください。

リペア期間

リペアの内容によりますが、ソールの交換で、目安として1~2ヵ月間をいただいております。ただし、リペアの受付の混み具合によって前後しますのであらかじめご了承ください。また、製造から長い期間が経った商品や、パーツの手配がまだ十分にされていない比較的新しい商品、製造中止で代替パーツの手配が必要な商品等は、通常より長い期間をいただく場合もございます。